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白夜に行かせて






すっかりメジャーになってしまった東野圭吾について先日話した。

「白夜行」を、私に教えてくれた人がいて、それが、東野圭吾作品との初の出逢いだった。


もう、4度ほど読んだ。
1度目よりも2度目、2度目よりも3度目と、読み返す度に、己の妄想の手助けを多大に含めつつも、よりいっそう良くなる、そういう作品だ。

白夜行をきっかけにして彼の小説はかなりの数を読んだが、私の中でこれを越える東野作品には、残念ながら未だ出逢っていない。



数年前のドラマ化の際には、あまりの衝撃に茫然自失だった。

後に砂時計で「おっちゃるけん」坊やになった桐原君幼少期の彼を前に、原作のどこをどのように解釈すれば、桐原亮司少年があのような健康優良児なイメージを持つ子役配役になるのだろうか?とひたすら硬直しっぱなしだった。

私の中では、映画「誰もしらない」に出ていた頃の柳薬優弥くんあたりのイメージだった桐原亮司は、おっちゃるけん坊やを経て大人になると、今度は胸毛孝之に成長してしまっていた。いや、彼に胸毛が備わっていることを知ったのも、白夜行での雪穂とのラブシーンでのことだったのだが。

胸毛を苦手とする私には、山田孝之と胸毛のコラボは、いわゆるひとつの衝撃だった。以後彼を胸毛孝之とどうしても口に出してまでそう呼んでしまうようになったほどの。




胸毛孝之くんは、ドラマの中で罪を犯すことを前に常に逡巡し、時に雪穂を前に泣き喚き怒りを露わにしまくった。原作では全くなかった“桐原亮司”像だ。原作の中の彼は殺人を犯すことを前に決して葛藤する様子は見せなかった。








ドラマの主題歌となった、柴咲コウの「影」。
この曲の歌詞が、原作桐原亮司を、白夜行の世界観を、非常に良く表しているような気がする。
雪穂を光とするならば、亮司は最後まで影であり続けた。










原作では、桐原亮司と唐沢雪穂に接点は全くなきままに進む。
それは、ラスト、読み手の想像力に存分に委ねられる。

そしてそれこそが、この作品の醍醐味であるんじゃないのかなぁと私は思っている。


その部分が、ドラマでは100%奪われた。

子供の頃には雪穂を前にちょろまかちょろまかしていたおっちゃるけん坊や。
子供の頃から暗い影を纏い、感情のないそんな少年像だったはずの亮司設定は完全無視。
雪穂がいなくなり再び再会した時には、号泣し彼女を抱きしめた胸毛孝之。
寂しがり屋で甘えたで怖がりでほんとに弱かったドラマの中の桐原亮司。

あげくの果てに雪穂とのエッチシーンまで放送されちゃったりなんかしちゃったりした際には、嗚咽なしにはその胸毛を観ることができなかった。


原作の中で、亮司と雪穂がそういう関係であるということが分かるシーンがある。でもそれは、同棲中の女の手ではイクことができない亮司が、その女の掌を見ながら誰か別の女の掌と比べるその台詞からのみ読者に想像させるのだ。その掌の持ち主が雪穂であるとは何処にも書かれてはいない。それは他のどのようなシーンにも当て嵌る。亮司が他の場所で入手したもの、借りたもの、話したこと、行ったこと、それら全てに「唐沢雪穂」に関する描写は添わない。

桐原亮司と唐沢雪穂の、幼い頃からの深く暗い繋がりを1本の線に結びつけるのは、事件を執念で追い続けた一人の刑事の手によってだ。


ドラマでは博多弁な武田鉄也の無理やり関西イントネーションにて、もはやドラマ冒頭からラスト完全ネタバレで始まった百夜行。


もうまるで「別物」と認識することで楽しむことで、なんだかんだ最終話まで見終えた「白夜行」は、私の中で配役を替え台本を変え、原作に忠実に作り直した上で、再び映像に乗せて欲しいと思わせる作品のひとつだ。








このまるでエンディングなシーンがドラマ白夜行第1話のいきなりオープニングだ。しかも異様に異様にこれでもかと長い。こんなにも息絶えるまでに時間があるというのに救急車は全く到着しない有様だった。動画後半に出てくる健康優良児坊やが胸毛孝之の幼少時代設定だ。かゆみを存分に伴う武田鉄也の関西弁もお楽しみいただけます。















 

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「声」って重要だなぁと、つくづく(笑)。



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徒然
眠ろうと思ったところ、左手の人差し指に強烈な痒み。
まさか・・・と思ったら数十秒後、耳元であの独特のぷぅぅ〜んという音。

電気つけて息を殺して待つこと暫し。寄ってきた異様にデカイ蚊にちょっとおののく。

ゴキジェットしかないが多分秒殺であろうと狙いを定め噴射。

蚊はぽとりと畳に落ちた。潰せば赤い血。…やはりおまえか。



蚊に刺されるたびにいつもなんだかなぁ〜な理不尽な想いに囚われる。
君の腹を満たすぐらいの血液ならいつでも提供してあげるのに、わざわざ「痒みエキス」を投入しなければ、血を吸えない君との交換条件はどうも腑に落ちない。しかも今日の痒さは強烈。なんか指も腫れてるし。




ここ数日、毎晩仔猫が鳴いている。「あはれ」という枕詞と共に。

近くで見た人の話では、掌に乗るほどの小ささだったらしい。生後1ヶ月半〜2か月と言ったところかな。

何処かで生まれて捨てられたのか。
元々ノラで生まれ、母親と逸れたのか。

切ない鳴き声を聴いていると心配になるけれど、聴こえない夜は夜でそれもまた心配になったりするところが、感情というものはつくづくと隙間を好む生き物だなと改めて思ったりする。



近くの寺の紫陽花がちょっと見事だ。いつかあの日の寺で見た光景を思い出す。もう少し咲き揃えばもっと綺麗だろうか。「紫陽花祭り」と銘打ったお知らせの看板に相応しく。


長男が持ち帰ったインゲンが白い花を咲かせた。インゲンの花を見たのは生れて初めてのことかもしれない。小振りの小さな可愛い花だった。




今読んでいる1冊が、今の自分の気持ちにタイムリー過ぎるのか、電車の中で悉く涙腺を刺激してくるので困る。

小説の中の人物の年齢が自分と非常に近い為か、彼等が遡る過去も朧な未来にもシンクロし過ぎてしまうことが原因なのかもしれない。

感受性にまともに触れてくる、そういう物や人が大好きだ。


繰り返される毎日にも、そろそろ新しい色が欲しいところ。パレットに落とす純色。そこにどんな色を落とせば、私の望む色になるだろうか。







ようやく少し痒みの治まった指をうっかり舐めたら舌先が少しピリリとした。そうだ、さっきムヒを塗ったんだった。


今年の夏は多くの蚊に悩まされそうな予感。対策を講じないとね。










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愛の雫





冒頭のゆるゆるの挨拶と歌い出しのこのギャップ。


男でも女でもこの緩急には全くやられてしまう。






昨日は久しぶりに月を見た。

絵筆にとった僅かな紅色を乳白色に落とした色の月。

生れたての色だなと思った。

まだ陽の暮れ落ちる前の、東の空に昇る満ちた月。



此処に越してから申し分ない夕陽はたくさん見たけれど、何故だかさっぱり月を見なくなったと思っていた。だから、一際大きくまんまるにその姿をあらわした月が、とてもとても嬉しかった。



慌ただしかった数か月を経てみれば、ぽかりと空いた休日をなんだか持て余し気味の今日この頃。
小さな焦りに似た気持ちは、要するに何か始めたい、何かしなきゃな己の自然な欲求なのだ。


うん、何かしなきゃ。何かしなきゃね。










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木村対決


昨夜は爆笑レッドカーペットが2時間スペシャルだった。

それなのにあろうことか長男がMR.BRAINを見る気満々で、8時前にはいきなりチャンネルを変えられてしまった。

「あ・・・!」と叫ぶ私に長男は、「ん?なんで?お母さんも楽しみにしてるんやろ?キムタクドラマ」と言う長男。


・・・お母さんは、木村は木村でも天津木村を実は楽しみにしていたりなんかしたりしちゃったりして。


とは言えなかった。


いつのまにか己の中で、木村拓哉<天津木村 になっているのではないかという恐怖がこの胸を支配した夜、MR.BRAIN第3話の内容はほとんど覚えていない。それはやはり開始十数分、防犯シャッターだかが下り呆然とするキムタクシーンで転寝てしまったからだ。

次に目覚めた時には、亀梨くんの神妙な顔映し出されるラストシーンだった。
よく見ても婚約者のめぐみが相武紗季だと気づかないほどぼーっとしていた。

そんなわけで今回も主要な部分は全て息子の解説付きにて補足したMR.BRAIN。

「でも来週はお母さん、途中で寝ぇへんやろ?だってゲストが佐藤健やしさ」


その通りだが、10歳の息子に改めて私の心境を代弁されることは、このうえなく恥ずかしいものなのだと悟った土曜の夜だった。












私にとっては、このうえないコラボ。

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